それは六角中学校、ある新学期の昼休み。
「それにしても、今年のサエは偉かったなぁ」
「本当?じゃあハル、ご褒美に焼きウニとおから食べ放題ね」
「無茶言うな」
部室で、佐伯と黒羽の二人は仲良く椅子を向かい合わせていた。
「でもまぁ、おからコロッケ5つ位なら良いぞ」
「おお。ハル、有難う!大好き!」
「現金だな。ま、今年は夏休みの宿題溜めなかったからな。
 それを思えばこれ位安いもんだ」
「え?」
「え?」
瞬間、部室内の時間が止まる。
「…………あ、ああ!そうだね!今年はハル達に泣きつかなかったからね!」
「サエ…?」
「い、いやぁ、もう一週間前のことだからすっかり忘れてたよ!嫌だな、ハル!アハハハハ!」
「……?」
佐伯の余りの動揺っぷりに黒羽が呆気に取られる。
己の幼馴染ゆえの佐伯情報に基づき、黒羽は、つい最悪の理由を思いついてしまう。
「あのさ、サエ」
「何、ハル?キスして欲しい?」
「お前、まさか……」
「あ、キスの先は駄目だよ。いくら何でも部室ではちょ」
「宿題、提出してねぇなんて事はないよな?」
再び、時間が止まる。
佐伯は底抜けに明るい笑顔のまま、黒羽から微妙に目を逸らしつつ、二人の静寂を打ち消す。
「ア、アハハハハハハ!まっさかぁ!そ、そそそそそ、そそんなバカな!
 いくら俺でも、受験を控えた中三の夏にそんな事!ほ、ほら、だって俺、
 宿題とか大嫌いじゃない?で、人間って嫌な事はすぐにでも忘れたいじゃない?
 だからさほら、俺はもう宿題なんて物は記憶から存在ごと抹消しちゃっててさ、
 何て言うか、今年はハル達に助けを求めない!って決めて頑張ってたから凄く地獄でさ、
 それで今年は余計に宿題の事なんて思い出したくなくてさ、うん、そう!そうなんだよ!!」
「…………」
「何、その目?ハル……俺の事が信じられないの?」
きゅるん☆と瞳を輝かせ、佐伯が上目遣いに黒羽を見つめる。
僅かに小首を傾げ、恋人に信じてもらえない不安さをも表現する。
「ねぇ、ハルぅ」
「う…」
幼馴染ゆえに黒羽情報もまた、佐伯の手の内にある。
そこへ『恋人』という地位も加われば、佐伯の持つ黒羽データは磐石だ。
「いや、別に信じられねぇって訳じゃなくて…」
「(あと一押し!)……じゃあ、信じてくれる?」
「そ、そう……だな。いくらサエでも、成長は出来るよな。学習能力がちゃんとあるもんな」
「そうだよ。ふふ、信じてくれるんだね!ハル、好きだよ!(よっしゃ!)」
椅子を蹴るように立ち上がり、佐伯が黒羽に抱きつく。
黒羽の見えない所で佐伯は小さくガッツポーズをしたが、黒羽は見えないので気づかない。
「悪かったな、サエ。疑っちまって」
「ううん〜」
黒羽は佐伯を慣れた風に抱き留めると、よしよしと背中を撫でた。
晩夏に男二人が抱き合うなど暑苦しい事この上なくも見えるのだが、この程度のスキンシップはいつもの事だ。
流石に仲間以外の目に入らない場所でなら、だが。
このまま、二人の昼休みは和やかに過ぎようとしていた。
目の前に好きな相手がいれば、それだけで暑さも忘れて幸せになれる。
そんな和やかで穏やかな昼休みが半ばまで経過した、その時、
「サエ、いる?」
部室の戸を開けて、木更津が入ってくる。
「亮、どうしたんだ?」
黒羽が佐伯の肩を起こし、代わりに応じる。
佐伯は本能的に何か嫌なものを感じたのか、更にそっと黒羽から身を離した。
黒羽の視線を受けつつ、あくまでも冷静に木更津が答える。
「来週まで待つから早く宿題を提出しろって、サエの担任がサエへの伝言を俺に頼」
「サエー!!!!」
「ぎゃっ」
ドシーン!
佐伯の悲鳴と共に落下音が響く。
それは窓からの脱出を試みていた佐伯が黒羽の怒声に驚き、地面に落下した音だった。
「うぅぅぅ……」
「……っはぁ」
頭から落ちてきゅう…と目を回した佐伯を見て、黒羽は盛大に溜め息をついた。

   「夏休み後の彼ら」

「ホントいい加減にしろよ、お前!」
「だって今年は全国で忙しかったから、忙しかったからぁっ!」
「それは俺らも同じだっての!!」
「だだだだだって今年も助けてって言ったら、また怒られると思ったから!!」
「サボる方が怒るっての!!!!」
「ハル、恐い!」
「誰が恐くしてんだよ!!!!」
ぎゃいぎゃいと黒羽と佐伯の応答が続く。
放課後、部室に集まった全員の表情は今年もか……と、二人の応答をBGMに頭を抱えていた。
「どうする?勝負かけるなら今週末だと思うけど?」
「でも今週末は予定があるのね。妹と一緒に出かける予定なのね」
「俺もちょっと無理だな」
「俺も無理だ。東京で学園七不思議本を探す約束がある」
「ボクも無理。今週末は女子大で開催されるテニス体験会に行くから。
 そこで大学生のお姉さんに『ボク、見込みがあるわね』なんて言われてモテモ」
「じゃあ、全員無理なんだ」
最初に問いを口にした亮が、やれやれと頬杖をつく。
「バネ一人でサエの宿題全部は難しいよねぇ」
「難しいよなぁ……」
一同は頷き合い、一斉に溜め息をついた。
下級生である天根と剣太郎は、最初から数には入れていなかった――むしろ数に入ればラッキーの部類だ――が、
黒羽を除く三年全員も無理となると…………佐伯の宿題は絶望的だ。
全員が二人を見やる。
「ハル、好き!愛してる!!」
「だったら宿題をやれ!!」
「俺と宿題、どっちが好きなの!?」
「今のお前とだったら宿題の方が断然マシだ!!」
「じゃあ、宿題やって!好きなんでしょ!?」
「最悪殴るぞ、お前!!!!」
「ドメスティックバイオランス反対!!」
「バイオレンスだ!!」
「ハル、天才!だから宿題や」
「やらねぇ!!!!」
二人は、ある種夫婦漫才に見える程の見事なかけ合いを尚も続けていた。
黒羽はそろそろ胃をやられそうだが、まだ絶望を知らずにいる今は幸せなのかもしれない。
亮たち五人は黒羽と佐伯の姿を遠くに感じようとし、そこから目を背けた。
「っはぁ……」
五人は同時に息を吐くと、二人に気付かれぬようそっと部室を後にした。

−−−−−

「うわぁあぁぁん!見捨てられた〜!樹っちゃんたちに見捨てられた〜!!」
「煩い!お前の自業自得だろ!!」
大量の宿題を前にして、二人の心は絶望に染まっていた。
ドリル五冊・絵日記五枚・絵一枚・習字一枚・夏休みの計画表一枚。
これらの宿題が、真っ白な状態でテーブルの前に置かれている。
これから黒羽の家で三日二晩かけて取り掛かるとしても、
目の前にやる気の無い佐伯と二人では到底無理というものだ。
けれどだからと言って、投げ出す訳にはいかない。
そういう悪しき例を佐伯の中に残す事だけは回避しなければならないと、黒羽は妙な使命感を抱いている。
しかしそんな黒羽の思いを、
「もう無理!諦めて先生に起こられようよ!そうすれば一時で終わるよ!ね!!」
尽く佐伯が打ち砕く。
「大体受験生に絵日記なんてのがおかしいんだよ。
 受験生・佐伯君の夏休みの思い出なんてさ――」

 1.青学との合宿でシルバーシート
 2.全国大会で何か変な方言のおかしなノースリーブ帽子に負けた
 3.青学臨時応援団
 4.立海の幸村が何か凄い事に
 5.樹っちゃん誕生日パーティ


「――等々しかないよ」
「五つ全部埋まってんじゃねーかよ。それ書けよ」
「じゃあ俺は絵を描くから、ハルが文を」
「お前の思い出じゃねーのかよ」
「俺たちはいつも以心伝心一心同体、俺がお前でお前が俺で」
「お前、もう帰れ」
こんな調子で貴重な時間がどんどん過ぎていくのだから、黒羽としては全く対処の仕様が無い。
いっそ佐伯を見捨てられたらどんなに楽か。
そう思わない事もないのだが、幼馴染にして恋人の彼を見捨てる事など出来るはしない。
義務や罪悪を感じている訳ではなく、単純に、それでも彼が好きだからだ。
好きだから、どんなに苦労をかけられても見捨てられない。
(俺って、実は恋愛運ねぇのかな……)
「どうした、ハル?表情暗いぞ。ガンバッ」
「誰の所為だよ」
もしかして見捨てた方がこの恋は長く続くかもしれない。
一瞬、黒羽は己の心と対峙した。

三時間後。

「……ふぅ。何とか絵日記は終わったな」
「クレヨンでの殴り描きだと言うのにこの独創性あるタッチ。流石俺」
五枚の絵日記を眺めながら、惚れ惚れと佐伯が笑う。
文章の方は、黒羽が大まかな流れをメモに書き、それを佐伯に多少の肉付けをさせつつ写させた。
「なら、その独創性あるタッチを今度はこの画用紙に表し」
「また明日ね。お休みー」
「寝るな!」
いつの間にか敷かれた布団に潜りこもうとする佐伯を、黒羽が全力で止める。
「だってもう十時だよ?」
「宿題抱えた身で何言ってんだ!小学生だってもっと頑張るっての!!」
「いや、でも真面目に考えてみようよ。ダビデだって他人の力借りて宿題を終わらせたんだ。
 ならダビデより切羽詰っている俺の場合は、もっと全面的にハルが協力してくれても」
「どっからダビデ連れてきた!!!?ってか、アイツは基本的に全部自力で終わらせてんだよ!!
 分かんねぇ問題に直面した時も、ヒントしか貰ってねぇんだよ!!!!」
「でも俺は切羽詰ってるんだ」
「誰が詰まらせたと思ってるんだ!!!?」
「沖縄の甲斐って奴」
「お前だよ!!!!思いきり佐伯虎次郎自身だ!!なんつー責任転嫁だ!!
 アイツも今頃ゴーヤ噴き出す勢いで驚いてるっての!!!!」
パラパラ……と部屋の天井から埃が落ちる。
黒羽は肩を大きく揺らし、気づけば汗だくになっていた。
「ぜぇ……はぁ……」
「ハル……」
試合を終えた後のような黒羽の姿を見て、佐伯が真面目な顔で一言呟く。
「実は千里眼持ち?」
「あ゛ぁ゛あ゛あ゛ぁぁーーーー!!!!」
黒羽の絶叫が、再び部屋を揺るがした。

十時間後。

「これで後はドリルだけだな……」
「ハル、眠い…」
「六時起きでへこたれるな。これも宿題の為だろ?」
「はぁ……」
ぐで……とちゃぶ台にうつ伏せて佐伯が目を擦る。
「俺、ドリルが一番嫌い……」
「俺もそれが一番不安だよ」
黒羽が後ろへ手を着いて、天井を見上げる。
五冊と言っても、一冊一冊は薄い。その気になれば、一冊三時間もあれば終わるだろう。
あくまで『その気になれば』。
(こいつ、絶対ぇその気ねぇだろーなぁ……)
黒羽が深く息を吐く。
佐伯はうつらうつらしていた。
「はぁ…。寝てる間に小人さんが宿題やってくれないかなぁ…」
「そんな都合の良い話があるかよ」
「ハルぅ、百万回キスしてあげるからやってぇー」
「断固拒否する」
「はぁ……」
ゆっくりと佐伯が体を起こす。
「この際、誰でも良いからやってくれないかなぁ……。もうキスでも何でもするからさぁー」
『本当?』
「手伝ってくれるなら」
『じゃあ手伝うよ』
「本当?ありがと……って、え?ハル?」
佐伯の視線に、黒羽が固めた表情をして首を左右に振る。
二人は互いの表情から、謎の声が己の幻聴でなかった事を確認する。
「じゃ、じゃあ……今の声は?」
「な、何だ?誰かいんのか?」
「もしかして俺の為に神様が?」
「いや、それは在り得ない」
「怠け者の神様が?」
「だからそれは在り得ない」
二人がきょろきょろと周囲を見渡す。けれど誰の姿も無い。
尚も二人が周囲を見回していると、
ザワザワッ!
「「!」」
机の上に置いていた日記たちが小刻みに揺れていた。
二人はまず風の可能性を疑ったが、それにしては揺れ幅が規則正しく大きい。
「なら小人さんが…?」
「嘘だろ…?」
まさか――と、二人がミステリーゾーンの存在を信じかけたその時、

ガラッ!
「The God of Tennisこと幸村精市登場ー!!」
「「ぎゃぁあぁああぁっ!!!!」」

窓を開けて、幸村が登場した。
「やぁ、六角の二人。お久しぶり」
「ちょっと幸村君!どうして貴方はそう我欲優先なんですか!早く神奈川へ帰りましょう!!」
窓から室内へ侵入しようとする幸村を、彼の背後から柳生が懸命にに引っ張る。
「幸村……」
「つぅかここ、二階……」
「細かい事は気にしないっ!何故なら俺は神だから!」
「幸村君っ!!」
柳生は泣いていた。
だが幸村はお構いなしに室内へ入り、床に腰を下ろす。
「佐伯、君の願いは俺が聞き届けた。君の宿題を手伝おう」
「本当か!?有難う、幸村!」
「もちろん。美男子ある所に幸村あり」
「え?」
「まぁ、絵日記にまで書いてくれた佐伯の願いともなれば」
「いやぁ、流石は王者立海大部長!頼りになるなぁ!」
佐伯は満面の笑みを浮かべて万歳をした。
日記たちに起きた超常現象と幸村は関係あるのか。
何故、幸村が黒羽の家と部屋を知っていたのか。
何故、二階から平然と侵入してきたのか。
何故、佐伯の絵日記に己の事が書かれていると幸村が知っているのか。
疑問は山程あるのだが、佐伯は協力者が現れた喜びしか抱いていないらしい。
幸村の両手を握り、『有難う、有難う』とぶんぶん上下しているだけだ。
「えー……っと」
「すみませんすみません!幸村君がすみません!!」
黒羽はツッ込みたい衝動に駆られたが、とりあえず泣きながら頭を高速上下させる柳生をなだめる事にした。
「まぁ、ほら……大人数は慣れてるからよ……。な?気にすんな」
「すみませんすみません!!気を使わせてしまってすみません!!」
「いや、だから……」
「本当もう幸村君がすみません!いつもこうなんです!!私の力不足ですみません!!!!」
「いや、だから……」
「すみませんすみません!!ごめんなさい!!!!」
「…………」
黒羽の言葉も聞かず、柳生はただひたすら、眼鏡を飛ばす勢いで頭を上下させ続ける。
幸村へ助けを求めようかとそちらを向けば、
「幸村ってすっごく良い奴だったんだな。本当有難う!」
「HAHAHAー。困った時は助け合いだからね」
「…………」
黒羽の胃が、そこはかとなくダメージを負った。

−−−−−

夜。部屋は、再び黒羽と佐伯の二人だけに戻っていた。
「立海は凄いね。誰かが立海に頼んでくれたのかなぁ?」
「何でだよ。誰が誰に頼むんだよ」
「それもそっか。けど幸村たちのおかげであと一冊だし、今度お礼に行かないとね」
「そうだな…」
幸村というよりは柳生のおかげの気がするのだが、黒羽はとりあえず頷いた。
何にせよ、予期せぬ乱入によって宿題がぐんとはかどった事は事実だ。
例え柳生がほぼ答えとも言えるヒントを記し続け、佐伯がひたすらそれを写していただけとしても、
立海の二人には感謝すべき事だろう。
一応、最後に答えを出しているのは佐伯自身だと、黒羽は己を納得させていた。
「ある意味、小人さんだったね。この一冊も、明日になれば小人さんが片付けてくれるかも」
「あのなぁ」
底抜けに前向きな佐伯の思考に黒羽が呆れる。
そこが佐伯の長所である事は黒羽も分かっている。そこに惹かれた自覚もある。
だが時々、それが己の心労と紙一重であるとも悟る。
佐伯と付き合っていると、黒羽はこの思考の繰り返しだ。
(俺って実は物好きだったりするんだろうな)
そう思いつつ佐伯を見ると、目が合った彼がニコッと笑いかけてくる。
どんなに苦労をかけられても、この笑顔は可愛い。
彼の笑顔を見ていると、全てが『まぁ、良いか』と思えてくるから恐ろしい。
(ったく、自覚あんのかね、こいつ)
子悪魔的な所業を天然でやってのける。
どんな窮地をもその天性の性格で乗り越える。
もしかしたら一生を、彼はその性格で乗り切ってしまうのかもしれない。
そこまで考えてふと、黒羽が思考を止める。
(……何か、真面目に生きんのがバカらしくなってきた)
「ハル、どうしたの?あと一冊なんだからさ、疲れてるようならもう寝ようよ」
「そうだな…」
気がつくと、黒羽の隣には佐伯がいた。
笑顔で彼の腕に抱きつき、昨夜に続いていつの間にか敷かれた布団を指差す。
「その代わり、明日もまた七時起きだからな」
「分かってるよ。明日こそ、ちゃんと真面目に頑張るって。ハルに嫌われたくないからさ」
「ああ、頑張れよ」
「うん。ハル、好きだよ!」
「う」

佐伯なりの感謝だったのだろうか。
佐伯の口唇が、黒羽の頬に触れる。
思わず黒羽が頬を赤らめたのに対し、佐伯は平然とした様子でニコニコ笑っていた。
この自覚の無さが恐ろしく、また可愛らしい。

(俺、結構末期かも)
擦り寄ってくる佐伯を、黒羽が優しく抱き締める。
「だったら、明日はちゃんと終わらせるからな」
「じゃあ終わったら、おからコロッケ5個よろしくね♪」
「覚えてたのか」
「もちろん」
「ったく」
佐伯の頭をくしゃくしゃと撫でて、黒羽も笑う。
「どうしようもないな」
それがどちらへ向けて呟かれた発言かは分からないが、黒羽は今、不思議と幸せを感じていた。
自分達の関係はこのままが最良なのかもしれない――と。

−−−−−

ちなみに。
「今日は東京へ行ってみよー!」
「ああ、もう元気すぎですよ幸村君っ!!」
「好きにさせちょきゃ良いのに、よぉ自分から苦労買うねぇ」
「や、仁王。今日は楽しもうね」
「あああっ、増えたーっ!!!!」
柳生が過労で入院するのは、この一週間後の話である。

END


・後書き(9月9日)
 麻上さん、誕生日おめでとうございます!
…という訳で、遅ればせながら麻上さんへのお誕生日祝いの小説でした。
まぁ、貰って困るブツを贈っている自覚はある訳ですが(コラ)。

 またもバネサエで夏休みの宿題ネタです。
お前、それしかバネサエの引き出し無いのか!と突っ込まれそうですが、
恐らく一番の原因は時期だと思われます。あとサエイメージも。
 しかし麻上さんへのお贈り物なのでサエに加えて幸村も出そうとした結果、
幸村最強伝説をまた一つ更新してしまったという辺りがエゴフリテイストです(オイ)。
あと、ほんのりダビ若だったりする辺りもエゴフリテイストです。約二〜三箇所。
 全体的に本人かなりノリノリで書いてました。バネサエ掛け合いが凄く楽しかったです。
幸村&柳生もノリノリでしたが、柳生の切なさにさめざめします。
本当、私はサエと幸村を何だと思ってい(略)。
言い訳をこれ以上を重ねない為にも、ここらで失礼致します。

 本当にお誕生日おめでとうございました!
これからも宜しくお付き合いのほどをお願い致します。それでは。